雑記帳

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橘井堂二〇〇二年水無月二十九日

ワールドカップの話題に一切触れていなかったのは、特に避けていたわけではありません。
4年前の記述を見ると、ファッショな感じがして、怖れていた様子が見て取れます。
今回は、いくら川平慈英氏と友達だとは言え、サッカーにそれほど興味があったわけではなかった僕が、それでも国民的祭典に一喜一憂しておりました。
そう、国民……日本という国を意識したことは事実です。
加えて、日韓共同開催ならではの意識が確認されたことも特筆すべきことでしょう。

色々想うことはあるのですが、さっきTV観戦していた3位決定戦は良かった!
韓国とトルコ戦で、思いっきり韓国を応援している自分を、「ああ、アジアの人間なのだなあ」と実感したのも興味深かったのですが、何より、3位決定戦というよりも、トルコと韓国という、無垢な選手たちが、無心に戦っていたことに感動しました!
もちろん、どの試合にもそういう要素はあったのですが、決勝トーナメントに出るための、駆け引きが見え隠れした試合とは全く違っていましたよね。

「愛」……「戦い」とは「愛」の別の言い方なのだなあ…と実感!
格闘技でも、優れた試合にはそういうものが見えますよね。
「憎しみ」の反対語は「愛」ではないと思いました。
……その反対語は……何?

手に手を取って、グラウンドを歩くトルコ、韓国、両国の間には、まぎれもなく、「愛」が見て取れました。
イノセンスに乾杯!!

実はヒューマンな佐野でした。

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橘井堂二〇〇二年水無月二十七日

JIROKICHIでのLIVEも盛り上がり、「しあわせのシッポ」も終わりました。
打ち上げでは3次会まで流れ込んでしまいました。
10年前の「ずっとあなたが好きだった」のプロデューサー貴島さんや、ディレクターだった桑波多さんもいらっしゃってて、変わらずにいる……あるいは変わった……家族を、親子をテーマにしたドラマのことを深く語り、有意義な一時を過ごせました。

間髪置かずに、舞台の稽古に入っておりますが、忙中閑有り。
マネージャーの渡邉氏と二人で初島に潜りに行って来ました!!
熱海から30分足らずの小さな島ですが、島好きの私としては、遥か遠い南の島にでも行った心持。
生憎の雨でしたが、潜る時には波もおさまり、まずまずのコンディション……。
アオリイカの産卵シーズンで、それはそれは素晴らしいものでした。
ネコザメやら巨大ヒラメもいて、大満足!!
といっても、僕は、とにかく、海中を漂っているのが好きなので、もし、何にも観られなくても、全然ヘーキなのです。
海中をお散歩してればそれで良し……という、「地形派」なのです。
なんかねえ、海に入ると、体調が良いんだよね〜ナンダロ……?
加えて、民宿の料理が美味しくて美味しくて……やっぱ、漁師さんがやってるから、魚介類が新鮮で新鮮で!
トコブシの甘辛煮や、シッタカやカメノテなんて貝類も、茹でたて……たまりませんでした〜。
アジのお刺身もね、全然違うんだもんね、凄いや。
リゾートアイランドのホテルで、トロピカルドリンクを〜なんて気分じゃなかったけど、目的はダイヴィングですからね。
民宿リゾートは安いし、美味いし、言うことないや。
ちなみに、初島のその民宿は「大西」さんでした。
カメラも持って行かなかったので、写真が載せられず、スミマセーン!!

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橘井堂二〇〇二年水無月二十四日

「しあわせのシッポ」の収録、終わりました!!
来週の放送分、今日まで撮ってるんです。
何か、年々、ギリギリまで収録するようになってきてるカンジです。
超、オヒトヨシで、ノーテンキ!無神経な男(家族)でしたが、けっこう難産でした。
どうも、僕は所謂、オシバイが、ドヘタで、身体にきてしまうようです。
まあ、何の役でも、難しいッス!!
さ、舞台の稽古に出かけます。
また、まっさらになりたいッス。
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橘井堂二〇〇二年水無月十四日

ナンシー関さん、お亡くなりになりましたね。
表に出てらっしゃる方ではなかったので、面識はないのですが、週刊文春の消しゴム版画では彫っていただいたことがありました。
確か、口を爽やかにするシートのCMに出てた時で、クリス・ペプラーさん(確か)の声で、〜サワヤカ、シローの〜なんて声に乗って、僕が白い砂浜を駆け抜けるのがヘンって書かれた覚えがあります。
確かに、自分でも、ヘンだと思ってました……。
他にも、マキをパートナーとしているのが、サノの怪しさの鍵じゃないか……なんてのも、見ぬかれておりました。
たまーに、引き合いに出されもしていたので、何時も気になっていて……何か……残念です。
単なる毒舌……って感じじゃなかったからな。
人間の無意識の洞察力には舌を巻くものがありましたよね。
根本敬氏や湯浅学氏なんかと同じでね、容赦ない人が好きなんです。
……マゾかな?

裏腹に、妙にお涙頂戴が好きだったりね……。
ま、矛盾が人生のモットーですから……と、またしても詭弁……と。

ご冥福をお祈りいたします……って、本当に思ってるのかよ!……とナンシー関さんに ツッコマレそうなので、その辺の判断は、ナンシーさんにお任せします。
って!いないのにどうやって判断するんだよ!……ととナンシー関さんにツッコマレそうなので、その辺の判断は、ナンシーさんにお任せします。って!いないのにどうやって判断するんだよ!……ととナンシー関さんにツッコマレそうなので、その辺の判断は、ナンシーさんにお任せします。って!いないのにどうやって判断するんだよ!…ととナンシー関さんにツッコマレそうなので、その辺の判断は、ナンシーさんにお任せします。って!いないのにどうやって判断するんだよ!…ととナンシー関さんにツッコマレそうなので、その辺の判断は、ナンシーさんにお任せします。……タスケテクレ〜!!!

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橘井堂二〇〇二年水無月十日

去年は3回もツアーステージ観られたのに、今年は、やっと行けました。
「くるり」の「うんぽこどっこいしょ」ツアー!!
「THE WORLD IS MINE」のレコ発ツアー。
メンバーもギターの大村達身さんが加わって4人に。
好きです、ギター2、ベース、ドラムスの編成。

日比谷野音は気持ちが良いや……。
日曜日だったので、娘の八雲と一緒にでかけました。
八雲は小学5年生。
去年のフジロックのニール・ヤング&クレイジーホースに続いての野外ロックです。
親としては、洗脳してる感じかな?
ギターも少しづつ教えているのです。

去年までとは随分と変わった印象を受けました。
そりゃ、メンバーが一人加われば変わりますよね……。
終演後、岸田繁クンとも話しができたのですが、アンコールの「東京」なんかは変わらずに圧巻で、泣いちまったのですが、良くも悪くも全体にまとまってきて、油が落ちてきた感じでした。
そりゃ、続けることの困難さは、僕にだって身に染みてます。
みんな、あまりにも素晴らしいアーティストなので、あっという間に高みに上り詰めているようなのです。
そこが、「はっぴいえんど」以来、30年ぶりの大物バンドの宿命でもあり、苦しみでもあるのでしょう。
「名人」にならないよう、お願いします!

僕はバンドもやってるけど、やはり役者なので、長い間舞台に立っていて、「舞台」という、ある意味契約され約束された場所にいても、それが演技ではなく、まるで自分の部屋で喋っているかのように何にもしてないようにみえることを理想のひとつとしていることは否定できません。
そう、油の落ちた状態……とは、そういうことなのかもしれません。
でも、それは凄いことで、温度や情熱が燃焼されなければ決して手に入るものではないのです。
僕にはなかなか、そんなことできそうもありません。
相変わらずのたうちまわってます。

僕が、ちょっとアレコレ考えすぎているだけかもしれません。
もう、「くるり」のことは、あまりにも好きなので、考えざるを得ないのです。

偉そうに、あれこれダメ出ししちゃって、ごめんネ、岸田クン!

今度、またエンケンやみんなで会いたいね。

ともあれ、「くるり」のみなさん、おつかれさまでした!!
そして、これからもヨロシク!!

http://quruli.d4k.net/

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橘井堂二〇〇二年水無月三日

昨日、唐組の「糸女郎」という芝居を見てきました!
最高でした!!
ホント、こう言うと、師匠の唐十郎には申し訳ないけど、久々のホンマモンでした。
もうね、水晶、糸、つる草……モチーフもビンビンくるし、舞台となっている諏訪の製糸工場を廻るストーリーも、個人的に「カラオケ」の映画で諏訪の土地が感覚的にも嫌って言うほど染み付いているし、言う事なしでした。
ロートレアモンの「マルドロールの歌」なんかが引用されたりね。
演劇っていうんじゃないんだよね、そういうものが好きなんだよね。
もう、全部なの!
音楽だの、文学だの、芸能だの、分けられないんだよ!!
紅テントのなかで蠢く肉体たちは、中沢新一さんの言葉を借りれば、胎内の胞衣(えな)に包まれた無邪気な生き物でした。
人間……というものを規定していない感じ?
唐さんも、どうやら新たなシュルレアリスム演劇宣言をしているようです。
是非、ご覧あれ!!
この先は、長野の県民文化会館横の若里公園で、6月の8,9日。
新宿花園神社が、6月の15、16、22、23日。いずれも、土日です。
お問い合わせは劇団唐組(03−3301−7826)まで。

photo★荒木一郎氏と。
一方、考えさせられることもありました。
先日、NHKラジオ第一放送の「音楽 夢倶楽部」という番組のゲストに荒木一郎さんと呼ばれました。
荒木さんは、加山雄三さんと並ぶ、元祖シンガーソングライター。
久々にCDをリリースされて、プロモーションにお忙しそうです。
一緒に「今夜は踊ろう」を僕のギター一本でやったりね。またまた生放送の演奏という、キツイ、けれど楽しい、夢のような時間を過ごせました。
荒木さんて、当時からアレンジにもうるさく、おっしゃっていることが大瀧詠一さんとまったく一緒だったのが面白かったです。
あらためて、アーティスティックな日本のポップス、ロックの元祖だと思い知らされました。
そうですね……まず、ムッシュかまやつ!
そして、荒木一郎、加藤和彦、遠藤賢司、細野晴臣、大瀧詠一……その後、偉大なプロデューサーやアーティストが沢山出てはいるけれど、以上の、元祖が開拓された上に始まっていることは否めないでしょう!
殊に、言葉とサウンドと身体と時代の空気すべてひっくるめて表現している点が、ただ、個人的な情念やメッセージ、あるいはセールス至上主義の商品としか音楽をとらえていないアーティストとはまったく違うのだと、ご理解いただきたい!!! そういう人たちは、才能がどんなにあっても、そこから世界をどう切り取って見ているかということにはなかなかなっていないように思われます。
つまり、音楽のための音楽であり、この世界にたった一人のワタクシというものと向き合った結果の作品ではないということです。
ま、もちろん、それはそれでアリ、ですし、僕自身も、他人のことを言えた立場ではありません。

そう、唐さんの舞台が演劇であって演劇でないのと同義なのです。
僕自身を振り返ると、色んなことをやっていても、「ああ、ヘタな役者さんなのだなあ」と思い、絶望感にさいなまれさえします。
どこまでいっても、所詮、「演じる人」なのです。
ダメだ! それでは!!
大久保鷹さんのように、演じることを放棄した身体でなくては! ……しかも、「演技してない自然な居方」だの、「なにもしないことを目的とした演技」だのは更にドツボだ!
助けてくれ〜!!

ラジオの収録を終えて、荒木さんのご自宅へ。
大豪邸。
そう、芸能人のお家のイメージって、こういう感じだったな……やっぱ、あのころに大スターだった人って全然違う。
DVDのサラウンドシステムが凄く、プライベート映画館になってました。
「日本の映画館は、例えばハリウッド映画で作られたものを正確に上映できる館は一軒もない」っておっしゃってました。
まさに、そうなのかもしれません。
音も映像も、映画館より、映画らしいDVDのプロジェクターなんて初めて見ました。
今の日本のテレビや映画の質は酷すぎると、嘆いておられました。
凄い才能の持ち主故、その辺の監督やカメラマン始め、プロデューサー、スタッフ、キャストに至るまで、バカに見えて仕方がないのでしょう。
だから、仕事をほとんどなさらないのでしょう。

ならば、また時代に逆行して、鎖国するか……いや、もう、戻れないのですから、あとは徹底的に個人としてあらゆる問題と向き合い続け、苦しむしかないでしょう。

でも、この国には、大衆演劇がある!
能や狂言(どこぞの騒動はホットイて)がある。
そして、紅テントがある!
エンケンがいる!!

そう、これはまったく、個人的な戦いです。
他人には言えないような、オソロシイことを思いつつ、世界平和を願い、友達や家族や、親族、町を愛し、同時に、広島や長崎のように、ヒトラーがユダヤ人を虐殺したように、南京大虐殺やアジア各地を占領したように、人は何をしでかすか分からない、どんな天変地異がおこるかわからないと覚悟して、生きていこう。

だから、ちょっと、ギターを爪弾いてみる……今日も。

……きっと、ここのところ、いっぱい人が死んで、素晴らしい作品を観て、僕自身の身体も、めくれてしまっているのでしょう。

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