雑記帳 二〇二五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇一〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
zakki_top.gif

橘井堂二〇二五年皐月十五日

今月は、小泉八雲の朗読が2本、続きました。 二子玉川のGEMINIシアターでは「怪談 百弍拾」を。
千葉の茂原、ASMO劇場では「へるん先生傑作選」を。

どちらの小屋も、三度目となりますが、年月とともに、こちらの表現も変わってきているような気がするのは、劇場の雰囲気が変わらないからでしょうか?
今月は、5月31日に大阪、近鉄アート館でも「怪談 百弍拾」を上演しますし、昨年の小泉八雲没後120年、『怪談』出版120年や、NHKの朝ドラ「ばけばけ」の秋からの放送を控え、朗読の機会も例年より多いようです。
この先も、奈良、福岡、松江は恒例、年末には東京でも予定があるようです。
慣れることなく、気を引き締めて臨みたいと思います。

「怪談 百弍拾」は、「幽霊滝の伝説」以外は『怪談』からセレクトしています。
「蓬莱」「乳母桜」「かけひき」「力ばか」「お貞のはなし」「雪女」・・・
「へるん先生傑作選」は、生まれ故郷のギリシャ、レフカダ島での母の記憶を綴った「夏の日の夢」、生まれ変わりの記憶を持つという「勝五郎転生記」、松江の子育て幽霊譚「水飴を買う女」、戒めの御伽話「ちんちん小袴」、ご存知「むじな」、そして怪談の代名詞「耳なし芳一」・・・

同じ作品でも、毎回登場人物が勝手に行動し始め、時には性格も変わることがあるので、油断できません。
今回もいろいろありましたが、楽しんでいただけたかな?と。

小泉凡さんの講演と朗読公演とで構成される「小泉八雲 朗読しらべ」なのですが、今回は、どちらもライブハウスでのブッキングということもあり、凡さんはお休み。
代わりにアフタートークを。
高校時代からの音楽仲間でもある山本恭司との演奏も。

しかし、今回は、なんといっても茂原での公演。
なんと、キョージの演奏のカラオケや効果音の入ったデータが、すべて消えてしまっていたのでした!!
いや、この怪談シリーズ、いろんなことが起きるのです。
けれどそこを乗り越えるのも醍醐味、さすがキョージ、ギター一本で、ある意味、いつも以上に高まった緊張感の中、最高のパフォーマンスを見せつけてくれました!!

大作「耳なし芳一」は、集中力、体力を、どの作品よりも使います。
舞台の下関、阿弥陀寺〜赤間神宮で上演した時は、実際に背後に火の玉が舞っていたそうですし、敬虔な気持ちで、ご供養として朗読するようにしています。
なので、いつもシナリオの裏にはお守りのお札を、今回、マイクスタンドにも、お守りを下げておりました。

・・・が、「耳なし芳一」朗読中、お守りが揺れ始めたという方もおり・・・
ご供養に気持ち、伝わっておりますように。

photo

★緊張感の高まる中、即興の演奏と共に、いざ、耳なし芳一!!


photo

★芳一〜〜!!と呼びつける武士の亡霊、応える芳一の琵琶の演奏!!


photo

★アフタートークと演奏は和やかに。

zakki_bottom.jpg

戻る
zakki_top.gif

橘井堂二〇二五年皐月十四日

昨年の10月から通っていた韓国の仕事もようやく終わりました。
世宗(セジョン)、大田(テジョン)、群山(グンサン)、江綾(カンヌン)など、地方都市での日々でしたが、ようやく最後にソウルへ。新沙洞(シンサドン)の街路樹通(カロスキル)という飲み屋街に繰り出しました。
ソウルの夜、良い光景でした。
名残惜しい韓国でしたが、カムジャタンやソルロンタンなど、やはり、本場は美味しいですね!!
今回も、ユッケ&マッコリ、美味しかった〜〜

photo

★ブレードランナーみたい。


photo

★プリクラのフォトスタジオをあちこちで見かけました。


photo

★ソウルの街角、いいですなあ〜


photo

★ユッケにマッコリ、美味しかった〜〜〜

zakki_bottom.jpg

戻る
zakki_top.gif

橘井堂二〇二五年皐月十三日

恵比寿のギャラリーLIBRAIRIE6の「金子國義・四谷シモン『1967年、ある日』展」へ。
この日は、シモンさん在廊。
で、状況劇場の先輩、不破万作さん、十貫寺梅軒さん、石川真希も集合。
金子修さんもいらしていて、昔話。
シモンさんの人形の新作はありませんが、ここのところのパステル画も素敵です。
金子さんの作品は、いなくなっても、気配がすごい。
シモンさん、ネコさん、マキたちと新宿で飲んだ日々、楽しかったなあ・・・
その美意識は、みなさん、容赦無く、厳しいですが、どこまでも正直。
尊敬しています。
不破さん、梅軒さんも、同様に。
シモンさんはお帰りになったけど、不破さん、梅軒さん、マキと僕とでちょいと一杯。
唐さんの命日を前に、献杯。
唐さんのこと、李麗仙さんのこと・・・無茶苦茶な劇団時代、笑いながらもパレスチナ公演の話なども。
みんな歳を重ねて、体はガタガタだけど、それでも、精神は若い!!
見習わなければ。

photo

★状況劇場メンバー揃って


photo

★90年代かな?


photo

★シモンさんとネコさん、何を話してるのかな?


photo

★新宿の夜。


photo

★おふたりともいないなんて・・・

zakki_bottom.jpg

戻る
zakki_top.gif

橘井堂二〇二五年皐月十二日

テレビ朝日「魔物」フジテレビ「Dr.アシュラ」、加えてNHK朝ドラ「ばけばけ」の3本の連続ドラマを同時に撮影していたので、連日撮影が続いていましたが、これまでにいただいた台本の出演シーンを、ほぼ撮り終え、ひと段落。

落ち着いたところで、阿佐ヶ谷のミニシアターMorcで開催されていたTBSレトロスペクティブ映画祭「第2回 実相寺昭雄特集」へ。
実相寺監督とは「帝都物語」「ウルトラQ ザ・ムービー」「悪徳の栄」のほか、テレビでは「ウルトラQ ダークファンタジー」などでお世話になりました。
特撮、ウルトラ好きの俳優としては夢のようで、大変光栄なことでした。
実相寺監督は現場で俳優に細かく演技の指導をするようなことはなかったのですが、その代わり、気に入らないと容赦無くカットしたり、逆光や弾き絵など別の演出方法で俳優の演技を突き放して映像、物語を成立させるところがあったように思います。
ですが、岸田森さんや怪奇大作戦の「呪いの壺」の花ノ本寿さんのように、気にいると、ドアップを撮ったりもしますし、俳優の演技を、確かなモノとして、とても大切になさっていたようにも思えるのです。

今回の実相寺特集でも、そう思わされまくりました。
「おかあさん」という、おそらくは心温まる物語のシリーズの中で、異質の、堕胎や出産など、えぐりこむようなディープな世界のドラマを、ミニシアターとはいえ、大きな画面で見ることができたのは貴重でした。
「あなたを呼ぶ声」は、大島渚の原作、俳優陣は池内淳子に戸浦六宏!!
演出も、演技も、体にビシビシと伝わり、痺れました。
池内さん、一度だけお母さん役で共演させていただきましたが、若き日の美しさと言ったら!!
「生きる」の脚本は石堂淑朗、菅井きんさんのえげつない母親役、すごかったなあ・・・
「あつまり」は、若き日の田村正和さんが初々しく、けれど残酷で。
「鏡の中の鏡」は、芸能界を舞台に複雑な家庭環境を描いていますが、すでにウルトラ!!
朝丘雪路さんが、これまた美しく、魅惑的!!
「さらばルイジアナ」は川津祐介さんと、のちに実相寺監督の奥さんとなる原知佐子さん。
原さん、チャーミング!!石坂浩二さんが脇役で出ていてびっくり。
「汗」は舞台が団地、当時はモダンの象徴だったんだなあと。
女優とストーカーに加えて、これまた妊娠をめぐって、姉妹が激突!!
加賀まりこさんの可愛さはもちろんのこと、演技も超ストレートで体に直接言葉が入ってきます。
そして、何より、今回の映画祭のMVP、稲垣美穂子さん。
妹を叱りつける演技は、爪の垢を煎じて飲ませていただきたいほどの迫力!!
これが生放送・・・っていうんですから、震え上がります。
当時のドラマは生放送を基本に、VTR収録したシーンやフイルムで撮影したものが混在したりもしていて、それを実相寺監督はTBS上層部には内緒で録画し、個人で所有していたとのこと。
規律違反あったればこそ、こうして貴重なドラマの歴史にも触れることができたので、まあ、TBSとしては結果オーライ?^^”
企画した佐井大紀プロデューサーの気骨ある精神、TBSには、脈々と受け継がれているなあ・・・と。
90年代にお世話になったドラマの数々にも、その精神が注入されていたこと、あらためて噛み締める時間となりました。
坂本九さん、パラダイスキング(九重由美子さんも!)の音楽番組「坂本九ショー」の演出や、若きいずみたくさん、永六輔さんが拝めるのも貴重。
そして、ウルトラの父、「ウルトラQのおやじ」では、円谷英二監督はもちろんのこと、チーフライターの金城哲夫さんも!!
かつてドラマ「私が愛したウルトラセブン」で、金城哲夫役を務めたことも思い返され、想いひとしおでした。

実相寺監督作品のまなざしは、遺伝子は、実相寺監督がいなくなった後も、さまざまな形で受け継がれていると思わされました。
佐井大紀監督「日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜」は、1967年に寺山修司が構成した番組『日の丸』で行われた「日の丸とは何か?」の街頭インタビューを、40年後に改めて行ってみようという監督自らの挑戦。
すでに配信で視聴していましたが、映画館で見ると、さらに強く問いかけられたように感じました。
見ながら、ひとつひとつの質問に、熟考しつつ答えていました。

photo


photo

zakki_bottom.jpg

戻る

目次ヘモドル