旅サラダでの佐野夫婦・タイ珍道中

1998/3/7
 ★バニアントゥリー(菩提樹)のビーチで、夕焼けをバックに。
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今回のタイ旅行はどうやって決まったの。
佐野◆マネージャーのナベ氏が、以前TV番組で行ったアラスカが楽しかったから、そろそろまたスタイリストのおスミと4人でどっかに行こうよってことで決まったんじゃない?(笑)
まったくいい仕事だなー、アラスカが楽しかったから今度はタイに行こうだなんて。(笑)
マキ◆タイは通貨のバーツも下落してしまったし、なんとか外貨を稼ぐために観光を考えて、「アメイジング・タイランド1998-1999」というキャンペーンを国を挙げてやってるんだよね。それもあってタイになったみたい。
具体的に言うと、どこに行ったんだっけ。
マキ◆まず、プーケットで島巡りをして、高原リゾートっぽいチェンマイに行き、川べりで都会のバンコクが最後かな。
佐野◆香港の代わりの国として買い物もできる、しかもゴージャスなイメージ
の若い女の子向けのタイを紹介するという趣旨の番組だったから、ディープな話しになりやすいオレとマキではちょっと違うかなと思ってたんだけどネ。まあ、そういうところはオンエアーにはないだろうな……
ディープなところというと。
マキ◆バンコクでラジャダムナンのムエタイを観たんだけど、前座だったからみんな若くて綺麗でジャニーズみたいだったのよ。生演奏に合わせた踊りのように美しかったよね。
そのあとに近くの屋台で食事のシーンを撮影しようとしたんだけど、日本の競艇場界隈をすごくしたようなスラム化したところで、どう見てもアメイジングじゃない。(笑)
佐野◆実はディレクターが(最近どこにでもいる)格闘技好きで、プロデューサーからは外せと言われたらしいけど、どうしてもってムエタイを入れたらしいのね。(笑)
マキ◆でも、ムエタイの新人戦は若い女の子にもウケるよ。
佐野◆少年好きのマネージャーのニカワはそのことをあらかじめ察知していて、タイの男の子はとにかく綺麗だから、タイに行ったら私はもう帰ってこられないから行かないって言ってたもんね。(笑)
新宿二丁目でもタイの男の子の写真集とか売ってるものね。みんな肌が綺麗でつやつ
やしてる。
佐野◆欧米人が連れて帰るらしいよね。お小姓さんとして。
マキ◆ああ、それは分かるよね。引き締まってるけど筋肉質じゃなくて、ちょうどいい脂肪のつき方のうえに、全然毛深くないんだよね。動物的な感じがしなくて、植物的でお人形さんみたいなんだもん。
佐野◆ジャニーズ好きの女の子は行ったほうがいいね。それを裏タイ旅行の売りにしてもいいくらい。(笑)それとナベ氏が言ってたけど、タイにはハゲがいない。それにデブな人も少ない。なんかトウガラシがいいらしいね。
ほんと? なんか目を泳がせながら言ってるからあやしいけど、たしかにトウガラシ
は脂肪を燃やすし、減塩にもなるらしいね。
マキ◆それで、ラジャダムナン周辺の屋台があまりにディープなもので、中華街の屋台に決まったのね。ところが、その屋台がまたディープで、食べてる横をガンガン車は通ってるし、人は行き交ってるし、カメラには写っていないけれども、食べてる下では物もらいのザルを持った人たちがいっぱいズルズルしてるんだよ。OLの人たちとか行ったら、かなりビビると思うよ。(笑)
花を売りに来たトゥイギーみたいにガリガリに痩せた子も、かわいいんだけど、良く見ると骨が曲がってるし。
でも、屋台でお腹いっぱい食べて、スタッフ12人でビールとかウイスキーがんがん飲んで、一人600円しないんだから、安い安い。
買い物は?。
マキ◆プライヴェートでは時間がほとんどなかったね。超豪華ホテルといっても、朝7時から夜11まで仕事だから寝に帰るだけだったしね。なんか番組では、「これ買ってください」と言われて買いたくないものを買ったけど。(笑)
佐野◆プーケットにあったコウモリの標本だけは買っとけばよかったね。蝶の標本もいいものがあったけど、いま持ってるのとそんなに変わらなかったか。
順番に言うと、バンコクは最後に行ったんだけど、遺跡とか面白かったね。
マキ◆順番と言ったから、行った順で言うのかと思ったら、いきなり最後になってる。ハハハ。(笑)
もう終わったのかなと思った。(笑)
佐野◆やっぱり、行った順番にしますか?
知らないよ。(笑)
マキ◆タイに着くなり、プーケットのサイモン・キャバレーでニューハーフ・ショーを観たんだけど、レヴューとして垢抜けてないからちょっとしみじみしちゃったね。
佐野◆プーケットは欧米人のリゾートだからドイツ人とか多かった。
買春の人たちは日本人とドイツ人が多いと聞いたことがある。
佐野◆なんか、いやな日本人のオヤジがいっぱいいたよ。偉いと思ってんのか何なのか知らないけどエバってんの。横柄で、もうサイテーだよ。
マキ◆ほんと、最低だったよ。日本のオヤジって、なんでこんなに品がなくて頭
悪いんだろうって、悲しくなっちゃった。ちょっと刺してやりたくなるぐらい。
こっちが仕事で撮影してるにもかかわらず、「ちょっとちょっと、写真一緒に撮ってよ」って言うから、「仕事中ですから」って言ったら、「いいじゃない、そんな堅いこと言わなくても、こっちだって時間がないんだから」って言うんだよ。
あははは、全部自分の都合だ。それはすごいね。(笑)
 ★ チェンマイのリージェントホテル。田園の中の幻想風景。
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佐野◆次の日にプーケット近くのピピ島でシュノーケリングをしたんだけど、潜ってたらウツボがいてビックリしちゃって。(笑)カメラの人が、「ああ沖に行くなと思ってたら、急にすごい勢いで引き返してきたからどうしたかと思った」と言ってたけどね。怖かったなー(笑)
それで、次にチェンマイに行ったんだ。プーケットのホテルもタイ式ビラで良かったけれど、チェンマイのリージェント・ホテルはピカいち。
マキ◆夜に着いたんだけど、田園の中の幻想都市みたいだったね。あれはすごかった。もう、気分は「007」。(笑)
佐野◆あとは、オールド・チェンマイ・カルチャーセンターで観た山岳民族の踊りがものすごく良かった。
マキ◆土方巽の暗黒舞踏みたいだった。お愛想も何にもなくて、ただ歩くだけだったりするだけなんだどね。ショーなのに人に観せている感覚がないし、まず媚がな
い。たぶん、差別されて虐げられてきた山岳民族の何かがあるような気がしたけれども。
 ★ 山岳民族の踊り。
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佐野◆チェンマイの人たちが、あの人たちは山岳民族だからと言うときのニュアンスには、「私たちとは違う」という感じがあったね。
言葉も違うのかな?
マキ◆チェンマイとバンコクとプーケットでは言葉が違うみたいで、それもあって現地コーディネーターがいなくて、予約を入れていたのに席がないとか、話しをしていたはずなのに撮影させてもらえないとかいろいろあったね。
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