雑記帳0204

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二〇〇二年卯月二十九日

行ってきました!!
「プライド20」！
横浜アリーナ。
フジＴＶの「トリビュート」の観戦ロケなんだけど、まあ、試合見たさに無理やりリングサイドのＶＩＰ席取ってもらったってカンジか？
ヤダネー、ゲーノージンは!!

元々、格闘技ファンだとは思ってはいなかったのだが、マネージャーのナベ氏がプロレスファンであることや、ＨＰの編集やってるエカがブラジリアン柔術をやっている格闘者である影響もあって、数年前「プライド.４」を観に行ってから、気になるようになった。
入り口は、居合道をやっていたこと辺りからなのだが、甲野善紀氏の古武術論を読んでから、演技論にも通じると直感し、グレイシー柔術を知り、ヒクソン・グレイシーを観に行ったことが大きかった。
今回の目玉のひとつでもあった、「菊田早苗ＶＳアレクサンダー大塚」の菊田選手がエカの知合いということもあって、パンクラスの菊田さんは毎回僕の芝居を観に来てくれている。

舞台とリング、同じ匂いがするのだ。
プロレスとリアルファイト……同じ格闘でも、まったく違う目的を持っている……と、同時に勝負ということでは同じ……矛盾しているけど、蜷川幸雄サンや栗山民也サンの演出する舞台の世界もあれば、山崎哲さんや竹内銃一郎さんのような世界もある……というようなこと……どちらも同じリングだし、舞台だ……同じであることと異なる目的を持っていること……それが両立する世界……それは、そのまま、色んな人生観や宗教感を持っている、人々の営みそのものだ。
生きていくとはどういうことか……そんな鏡の一日でした。
詳しいリポートは改めて設けようと思っています。
来週放送の「トリビュート」もご覧いただければ、尚良いかな？　お楽しみに！

★試合後のため顔面の傷も生々しい菊田早苗選手と。
それにしても、菊田ＶＳアレクの試合は、菊田サンが極めきれずに判定勝ちで悔いが残っていたようだし、目玉のシウバＶＳミルコも判定だったら、シウバが勝っていたと思うのだが、引き分けだったし……好試合が続いていただけに、欲も出てきて、「プライド」は益々盛り上がりそうな予感！
今回のお気に入りの選手は、ヒカルド・アローナとアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラの双子の弟、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ！
ブラジル勢強し!!

「しあわせのシッポ」で共演中の坂口憲二クンも観にきてて、今日のロケではその話で盛り上がりました！
他にも浅草キッドや色んな人が観に来てたけど、傍に雀鬼・桜井章一さんが立っていて、怖かった……。
気配が無く、同時に殺気のある人に怖れ、憧れてしまう。

二〇〇二年卯月二十三日
	田中千世子監督のドキュメンタリー映画、「能楽師」のナレーション録り。観世流能楽師、関根祥人（せきねよしと）さんを追った作品。「道成寺」の稽古風景や、その舞台。舞台は僕も観せてもらったが、素晴らしいものだった。トランスミュージックといっても良いほどのモダンさがそこにはあった。そして、その身の動きには、一切無駄がない……いや、あったとしても、無駄が無駄ではなく、「無」になっている……。世阿弥の「風姿花伝」の文章を読んでいたら、日々追われている自分の俳優の仕事に全てはねかえってきて、身につまされた。昨日は「トリビュート」というフジテレビのスポーツ・トリビュート番組の撮り。一人で１０分以上も喋る。それがそのまま流される。桜庭和志に対しての想いを述べたが、結局は身体論だ。能楽師も、格闘家も、芸人も、俳優も、皆その身をさらされている。全て観られている。ああ、オソロシイ……。帰りにマネージャーのナベ氏やスタイリストのスミちゃんたちと、オツカレのビールとご飯。本の話、映画の話、演技の話……良きスタッフに恵まれていると実感。（この頁を観るかもしれないから、チト、ヨイショ！）ふと横を見ると、永作博美さんと夏川結衣さんが……！。これでトヨエツがいたら「青い鳥」の同窓会だった……。

二〇〇二年卯月十七日
	「しあわせのシッポ」のリハーサルでＴＢＳ緑山スタジオへ。 3、4話をやってます。これまでの放送、ご覧になっていかがですか？ところで、ドラマ以外には、ＮＨＫの「名作をポケットに」という番組で、江戸川乱歩の案内役を務めさせていただきました。「怪人二十面相」！「Ｄ坂の殺人事件」で初登場した明智小五郎が、少年小説に登場した、記念碑的作品！また、その作品の完成度の高さ！今読んでも、わくわくしてしまいます。勿論、時代と共に、「あれ？」なんて思うことも多々あるけど、ああ、愛しい!! 麻布、国立博物館、東京鉄道ホテル、浅草花やしき、乱歩邸……。クラクラしちゃいました。浅草の「神谷バー」で電気ブランも飲んで、本当にクラクラしちゃいましたケド……。麻布の暗闇坂を歩いていたら、「ももんが」が飛び立ったような……。幻影ですが。麻布から観え、そそり立つ摩天楼が、浅草十二階と重なれば良いのに……とは思うのですが、未来はワカラナイ。まさかジェットが飛び込んでこない……とは思いたいけど。

二〇〇二年卯月十三日

★山下初美さんに送っていただいたJIROKICHIでの写真画像です。

ライヴ、終わりました！
9日の高円寺のＪＩＲＯＫＩＣＨＩは、ワンマンだったし、ライヴハウスがとってもアットホームな小屋なので、２部構成にして、一部は静かな曲を中心にして、2部をノリの良いプログラムにしました。
出来は……とにかく、音がすごく良い小屋なので、とても楽しかったです。
ＪＩＲＯＫＩＣＨＩはオープン当時の2７年前くらいに良く通っていました。
カミーノやバンブーっていうバンドが好きで追っかけてました。
カミーノはベースに小原礼さん、ドラムに林立夫さん、ピアノに坂本龍一さん、ギターに大村憲司さん……ｅｔｃ……その都度、メンバーもちょっと変わったりしてましたが、超テクバンドで格好良かったよ～！
そんな老舗のステージはやはり、とても嬉しいものです。
ミスもあれこれあったけど、お客さんも入ってくださって、盛り上がりました！
ありがとう！
日テレのみずなしカメラマン＆山王丸アナご夫妻や、ドラマのスタッフも駆けつけてくださって、楽しんでもらえたようで、ヨカッタっス!!
ギター＆同級生の山本恭司氏からは、アンプのセッティングのこととかでアドヴァイスもらったり……。
しかし、エカとキョージと３人でロックの話してるのって……ホント、30年前と変わってません。

11日の京都は、大盛り上がりで、クラブ・メトロのスタッフの方たちもとても喜んでもらえて良かったです。
プログレっぽい絶対無さん、首狩族はイギー・ポップのような激しさで、カッコよかったし、かなりロックな熱い夜でした！
どうやら、京都の水に僕らのバンドは合うみたい。
くるりやキセルが好きなのもそのせいかなあ……。
はっぴいえんどだって、京都での方が受けたって、松本隆さん言ってたしなあ。
ちょっとシブイ感じが、オレ、好きなのかなあ？
終わって、ビール＆ご飯。
なんで京都のお店って、どこも美味しいの？

★JIROKICHIでのライヴから。左から、佐野、ドラムスのGRACE、ベースのMARIRINE、ギターのEBBY。
ライヴのリストです。
ＪＩＲＯＫＩＣＨＩ（4／9）
１、君が好きだよ
２、ちぎれ雲
３、天使のめざめ
４、素敵な午後
５、プレゼント
６、夢のような日々（新曲）
７、タイムスリップ
８、ｄｏｗｎ　ｂｙ　ｔｈｅ　ｒｉｖｅｒ（ＥＢＢＹが歌いました）

９、水のなかから
10、スチームシティー
11、雷の好きな女
12、古い本
13、いつかねむるひまで
14、しらじら
15、あわせ鏡
16、海と空
（アンコール）
17、花の頃から
18、セントラルアパート

京都ＣＬＵＢ　ＭＥＴＲＯ（4／11）
1、あわせ鏡
2、スチームシティー
3、雷の好きな女
4、古い本
5、しらじら
6、花の頃から
7、セントラルアパート
8、海と空
（アンコール）
9、ｄｏｗｎ　ｂｙ　ｔｈｅ　ｒｉｖｅｒ

二〇〇二年卯月四日
	いやあ、春ですなあ……。葉桜も美しいものですね。すっかり暖かくなって、もう、それだけで楽しくなってしまう単純さです。それでも、花粉は治まらず、まだ、なんだかグジュグジュやっとりますが……。「しあわせのシッポ」の収録も順調に進んでおります。昨日は春休み中の娘の八雲が、一緒に遊ぶお友達も見つからなくて、マキも仕事で、誰にも頼めず、「えーい、天気も良いし、公園もあるから、ロケ現場でも観に来るか？」といって、現場に連れてきちゃいました。滅多に現場に子供なんか連れてこないのですが、お天気に誘われて、つい……。「お仕事のお邪魔しちゃ駄目だぞ！」なんて、お父さんらしいこと言ったりして……。長塚さんと水野さん親子が同居を始める、シアワセなシーンだったし、ちょっとしたドラマ撮影風景の社会科見学……てなことで……。なんか楽しそうに見とりました。ま、これも、ほのぼのとしたドラマだからできることで、何時ものアヤシーイ感じのドラマだったら、ちょっとね、こういうことも出来ないし……。２時くらいに撮影が終わったんでロケ場所からすぐ近くの遊園地「よみうりランド」で、遊んで帰りました。「なんかトクした!!」ってはしゃいでましたが……他のオトモダチはみんな塾とかに行ってるンじゃないのォ？ま、親が親ですから、「期待は失望の母」……と。親バカ日記でした。ゴメンナサイ。