撮影現場、密着レポート


WOWOWオリジナル・ドラマ「京極夏彦 怪」

1999/11/6
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★山岡百介役の佐野史郎。
WOWOWの「京極夏彦 怪」の一話目「七人みさき」が2000年1月3日に放映されると決 ったらしいね。

それに合わせて11月6日発売の「ダ・ヴィンチ」で「怪談之怪」という座談会があって、京極さん達と怪談話をしたんだ。そんなネタの手持ちはないと思ってたんだけど、意外とあった。
座談会をしたのが六道珍皇寺というところで、重要文化財の地獄絵図とか見せてもらったり、あの世に通じている井戸があったりしたよ。それに撮影している松竹映画撮影所が、京都の帷子の辻で、昔の死体置き場だったところだからね。
今回のドラマは京極さんが水木しげるさんや荒俣宏さんと作っている「怪」という本での連載がまとまった「巷説百物語」が元になってるだよね。ドラマは登場人物が同じで、ストーリーは映画作品用に書きおろされてているんだよね。

一話目の「七人みさき」は京極さん自身の脚本だし、本人も出演しているという。

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★御行の又市役の田辺誠一。
オレは山岡百介という百物語を集めている戯作者の役で、共演の遠山景織子ちゃんは人形つかい。撮影の合間に神社仏閣巡りをしているみたいな古風な娘なんだよ。
田辺誠一くんは御行坊主・・・厄払いの御札を撒いている怪しげな坊さんだな。 彼は監督もしているぐらいだから物作りにまつわるマニアックな話でも合うし、みんなその世界を感じている人たちなんだ。
現場は必殺シリーズをやってる人たちだから、段取りもすごくいいし、いわゆる京都の松竹映画の撮影所っていうやり方で、職人気質を感じて気持ちがいいですよ。
共演者に小松政夫さんがいて、これが面白いんだ。(笑)

伊東四朗さんと別々に仕事で出会ってるんだね。

小松さんとか伊東四朗さん、たけしさん、植木等さん、故・由利徹さん・・・現場で昔の芸人さんの話を聞けるっていうのはすごく勉強になるし楽しいよ。(笑)

こうした映画の撮影にありがちな、怪しい出来事は起きなかったの?

撮影場には出ると言うじゃない。やっぱり、スタジオの隣りに出る場所があって、衣装さんはスタジオから衣装部屋にまっすぐ行けばいいのに、遠回りして行くんだよね。「あそこは、出るから」と言って。「何回も見てるから、絶対にイヤだ」って。
まあ、元が死体置き場だったわけだからね。(笑)

京極さんは筆力があるよね。どれも長い小説で今回のような映画化(ドラマ化)はなかなか大変だったろうね。

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★山廻しのおぎん役の遠山景織子。
京極さんは同じ水木会だけど、今まで縁がなくて、今回はじめて会ったんだけど良くしてもらってる。
田辺くんは嶋田(久作)や飴(屋法水)ちゃんみたいな感じがあるな。これが嶋田だったら、また大変だっただろうな。(笑)
遠山さんもなんともいえない雰囲気で、真行寺君江、中村久美に続く怪奇ものには欠かせない女優だよね。