橘井堂 佐野
2001年2月19日

安保由夫LIVEのお知らせ
そう、これはもう、大事件!
安保由夫さんといえば、我が出身劇団でもあり、60年代から70年代にかけて、いわゆるアンダーグラウンド演劇の象徴でもあった、紅テント・・・状況劇場の作曲者として、芝居好きの間では、その名を知らぬ者はおりませんでした。
かく言う私も、74年に観た夢の島での「唐版・風の又三郎」公演で、完全に唐十郎の世界に打ちのめされてしまった者の一人です。
麿 赤児、四谷シモン・・・といった、スターたちが抜けたあとではありましたが、そこには若き根津甚八、小林薫などの姿がきらめき、唐十郎、李礼仙、不破万作、十貫寺梅軒・・・そして、大久保鷹といった特権的肉体をもった役者体たちで彩られておりました。
ゴミの島に風が舞い、紅のテントがはためく・・・・そしてそこからは、安保さんの曲が大音量で流され、否が応でも胸高鳴り、高揚していきます。
我が人生の記憶のなかでも、これほど心奪われた時間は、限られます。
安保さんの曲、なかでも風の又三郎のテーマは巷で随分と歌われておりました。
ゴールデン街にでも足を踏み込もうものなら、どこからか、必ず、あのメロディーが聴こえておりました。
「どっどど、どどうど、どどうど、どどう^〜」
退団後も、日吉ミミさんの「北風ピューピュー」といったヒット曲もありました。
現在でも、唐組、新宿梁山泊、石橋蓮司さん率いる第七病棟などにも続いて曲を提供していらっしゃいます。
映画「疵」の音楽も素晴らしいものでした。
★「安保由夫」アコースティック・ライヴ(問い合せ・03-5428-2315/Mojo Walkin')
2月28日(水)[19:00〜]/渋谷B.Y.G(03-3461-8574)/前売り予約¥2500円・当日2800円

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