橘井堂 佐野
2003年4月15日

第2回・南大東島〜宮古島紀行2003(2)
3月28日
朝、ちょっと曇り気味だったけど、すぐに晴れてきました。
他にダイビングのお客サンもいないので、歯医者さんグループのお二人と小浜サンとで船を出す。
photo
この島は砂浜のない断崖絶壁ばかり。
ビーチ……というか、ロック・エントリーは、よほど凪いでいないとデキマセン。
で、ボートダイビング……いや、漁船ダイビング。
この島は流れもあり、初心者にはハイレベルなようですが、とにかく、小浜さんのダイビング・スキルがスゴイ!!
基本がスキンダイビング……素潜りだからなあ。
きっと、10メートルくらいは自由自在にスキンダイビングできると、スクーバより楽しいかも!!?
2年ぶりの大東島の海は、やはり素晴らしかったです。
海も荒らされていないせいか、魚も逃げないんだよね。
ハナミノカサゴ、マダラエイ、ナポレオン、カノコイセエビ、カッポレ……。
ファン・ダイバーは海のものは決して捕獲してはならないし、やたらに触ってもいけない規定があるのですが、小浜さんは漁師!!
穴に隠れていたシマダコを、引っ張り出して夕ご飯の調達です。
スミに吹かれて、楽しかった〜。
決して珊瑚だらけの島ではないけれど、豊富な魚影や美しい地形に初日からヤラレました。
ただし、二本目は、花粉症の影響か、耳が抜けず、断念。
無理して潜るのは厳禁です。

この日は夜、「まるごと館」で月に一度の飲み会があるというので、誘われて出かけました。
若い人の出席率が良くないと、館長の東サンは嘆いていらっしゃいましたが、ダイトウオオコオモリを始めとする、この島独特の生態系や、渡り鳥ならぬ蝶の飛来してくるルートとしてこの島を研究している大学院生や学者さん、Jリーグ昇格を目指してトレーニングしているサッカー選手等、この島に縁あって住んでいる若い方たちもいました。
photo★サトウキビ畑
他には、島の名物「大東そば」のご主人や、丁度島を訪れていた「まるごと館」を設計したセンセイ方。今、島は大きな港を建設中(あと10年はかかるそう)なので、建設業者の方。島の産業である、サトウキビの収穫の時期だったので、農家の方はオヤスミでしたが、色々な職業の方たちが、それぞれの立場から島のあり方について意見を交換する姿が好ましかったです。
国会も、ここにたち返るべきだあ〜と、思いました。

ところで、館長の東和明さんのお母さんが書いた戦記「コバルト色のリックサック」 は、ここだけで売っていますが、泣けました。
知られざる戦争体験者の物語と、あまりにも素直な語り口に、涙。


3月29日
晴れ。
波が少々あるので、この日もボートダイブ。
地形派の私としては、どこを潜っても、大満足。
ポイントに出かける時、既に海ガメが水面で眠ってた〜。
エンジンの音に驚いたのかびっくりして、首をなが〜く持ち上げてました。
耳抜きもすんなりできて、この日は快調!!
洞窟めぐりをしました。
しかし、魚が多い!!
カッポレを観られたのは、やはりこの島が南西諸島とは違い、小笠原の流れにも位置していることを語っています。
シテンチョウチョウウオ、キツネベラ、テングハギモドキ、アカマツカサ、ナンヨウブダイ、ホンソメワケベラetc……。
シマイセエビの巣は、秘密の場所だそうですが、デッカイのがいました。 二本目はまたポイントを移動して、サメを観に!!
メジロザメがいたのですが、臆病で、すぐ逃げてしまいました。
楽しかったのは海ガメと追いかけっこしたこと!!
いや〜ハヤイハヤイ……。
竜宮城でした。
ユウゼンや、カッポレの群れに囲まれて、ウットリです。
photo★島の真ん中にある大池
夕方、ちょっと島巡り、小浜サンと5歳のツグ君と一緒。
大池が島の真中にあるんだけど、これがまた、美しいんだ。
こんな自然のなかで育つと、そりゃ、子供たちは違うだろうな〜。

夜は「ちょうちん」という居酒屋で宴会。
沖縄料理もだけど、お刺身も、結構いけました。

小浜サン、東サンに、島はこうあって欲しい!!と、外部からの勝手な意見を言ってしまいました。
島の産業のこともあるから、観光客の戯言かもしれないけど、サトウキビを収穫するために走っていたミニSL、シュガートレインは観光用として復活して欲しいなあ。

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