橘井堂
2014年7月23日

アロッタファジャイナ公演「安部公房の冒険」

アロッタファジャイナ公演「安部公房の冒険」
8月23日(土)〜8月31日(日)
新国立劇場小劇場
演出:荒戸源次郎 脚本:松枝佳紀
出演:佐野史郎、縄田智子、辻しのぶ、内田明

アロッタファジャイナ公演「安部公房の冒険」で3年ぶりに舞台に立ちます。
劇団シェイクスピア・シアター、劇団状況劇場を経て「映画」と出会って以降、出所である「演劇」に対しては常に臆病であり、慎重になっておりました。
その後、唐十郎、山崎哲、竹内銃一郎、坂手洋二、飴屋法水といった演出家の下で舞台に立った私ではありましたが、けれどその舞台は、常にもがき続けるばかりのものでした。
振り返ればどれも苦しく、けれど、どれもとても甘美な時間として身体に残っております。
そして、今回、連続ドラマや映画の地方ロケなどが続く中で、舞台に立つ決意をしたのは、やはり状況劇場の先輩であり、映画興行師であり、映画監督である荒戸源次郎さんのお誘いにお応えしなければと思ったからでした。そして「なぜ俳優の仕事を続け、なぜ舞台に立つのか?」「なぜ演劇の場に足を運ぶのか?」という根源的な問いを自分自身や共演者、スタッフのみなさん、そして観客のみなさまと分かちあいたいと思ったからでした。
映画の脚本も手がけてきた松枝佳紀さんの、腹をくくった演劇の世界への身の投じ方にも共感するものがありました。

役者の道を歩み始めた1974年から丁度40年。
渋谷の地下小劇場ジァン・ジァンの舞台に立っていた私は、同じ渋谷の山手教会の地下に稽古場のあった安部公房スタジオのみなさんとはよくすれ違っておりました。
安部公房スタジオが公演していた隣のビル、PARCOの上にある劇場を見上げながら、自分がどこを目指して役者の道を歩んでいるのかも分からずに、ただただ舞台に立ち続け、迷走しておりました。
そしてその後、その答を求め唐十郎の門を叩き、紅テントの状況劇場に身を投じました。
「演劇とは何か?」というはっきりとした世界観を提示していた紅テント。

そして今回登場するのは、小説、演劇、映画、写真・・・芸術と経済のはざま、洋の東西に揺れ、家庭と恋愛の間に苦悩する安部公房。
そんな彼らの姿に共感するのか、しないのか?あるいは突き放すのか、愛おしむのか・・・何を言っても「言葉」でしかありません。
「演劇」。
特別な舞台となることを祈りつつ、日々出来ることを、ひとつづつ取り組む毎日です。
さて、いったい、どんな舞台になるか・・・是非、劇場に足をお運び下さい!!

                   佐野史郎

[チケット取扱]
アロッタファジャイナ Corichチケットフォーム
Confetti(カンフェティ) ?0120-240-540
チケットぴあ  ?0570-02-9999
イープラス

[お問合せ]
アロッタファジャイナ制作
09080344789(平日10:00〜18:00)
MAIL:alotf@enmel.com

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